こんにちは美容師ブロガー阿部です。
あなたのくせ毛には個性がありますよね。
例えば肩上ではねる、襟足がはねるといったこと。
一方Aさんのくせ毛は耳下で内側にまとまります。
このようにくせの出方は人それぞれなので万人のくせ毛に最適な髪型なんて実は無いんですよ。


今回はくせ毛のお客様にご協力頂きbefore&afterを掲載させていただきました。
くせ毛がおさまる長さの見つけ方やくせ毛の活かし方も紹介します。
美容院でのオーダーの際参考にして下さいね。
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【くせ毛に最適な髪型】カットでこんなに変わる!注文のコツ教えます!美容師解説
くせ毛に対するアプローチとして考えられるのは
- くせを取り除く
- くせ毛を切ることでまとめる(収める)
- くせ毛を活かす
の3パターンです。
【くせを取り除く】というのは縮毛矯正やストレートなどですね。
当店でも一部くせ毛を伸ばして全体のフォルムを整えることもありますが、年配のお客様が多いため、縮毛矯正をかける女性は少数です。
当店で圧倒的に多いのがカットでくせ毛をまとめるというもの。
くせ毛のカットについて詳細に解説しましょう。
くせ毛をまとめるカットとは?
くせ毛を切ることで収めるというのはくせの出方を見極めてカットによりまとまりの良い髪型に導くことです。
こちらのお客様は後頭部(赤線)でくせが内側に入りやすいのが分かります。
この長さを目安に段をつけることでまとまりが良くなることが想定されます。
襟足は内側にくるんと入っています。
このくせを活かして長さを決定します。
このようにあなたのくせ毛がどのくらいの長さで内側に落ち着くかよく観察してみて下さい。
やり方は簡単。
まずあなたの髪の毛を自然に乾かしてみてください。その際のくせ毛の動きをみてみましょう。
例えば鏡を正面に見た時に、サイドの長さがどのくらいの位置でお顔側(内巻き)に入っているかよく観察してみましょう。
例えばあごくらいで内側にはいってその先からハネている場合、あごくらいの長さがあなにとってくせ毛がまとまりやすい最適な長さです。
くせを活かすカットとは?
カットだけでくせ毛がまとまる場合もあればまとまらない場合もあります。
例えばくせ毛の部分を切り落とすと短くなりすぎる場合などです。
例えば髪の表面の部分にうねりが強い場合などですね。
そういった場合はくせ毛をパーマに見立てて活かすというアプローチが可能です。
では先ほどのお客様のafterをご覧下さい。
襟足部分に段をつけることでくせが収まるカットを施しています。
サイドのくせも収まる長さに設定するためにグラデーションという段を前下がりに入れています。
お顔の輪郭とのバランス(似合わせ)も考慮して頭頂部にも高めの段(レイヤー)を入れています。
しかし後頭部から頭頂部にはウネリが残っていますよね?
このくせ毛部分はカットで取り除くことは出来ません。
こういう場合はくせ毛を生かしてパーマのようにスタイリングするのもありですよ。
広がるくせ毛にショートカット
次のお客様をご紹介しましょう。
こちらのお客様のくせ毛は強いうねりは無いもののふわーっと広がるタイプのくせ毛です。
襟足を引き締めるカットでくせも落ち着かせています。
うねりが強いくせ毛で広がる
まずはbeforeからご覧下さい。
こちらのお客様は毛量が非常に多く強いくせ毛であるため髪の毛同士がぶつかり厚みが出やすい髪質です。
beforeはワンレングスという毛先に毛量が集まり厚みがでる髪型。
伸ばして結ぶこと前提であればありですが結べる長さになるまでシルエットはふくらみお手入れも大変です。
そこで段をつけてくせ毛が落ち着く長さに整えました。
afterの赤丸部分が非常にすっきりしているのが分かると思います。
実は一般的なカットの場合ここの長さはオレンジ線くらいまで髪の長さが残ります。
しかしこちらのお客様の場合長さを残すとハネるため特殊なカット技法でここを削っています。
またこちらのお客様のような髪質の場合頭頂部の髪の毛を短くしすぎると余計にシルエットがふくらみ爆発してしまいます。
そこで頭頂部の長さをやや長めに残しています。
毛量が多いのでかなり髪の毛を梳いていますが、重さで落ち着かせるため表面はやや重めに残しました。
顔回りはフィット感を出すためレイヤーをいれています。
このようにくせ毛のカットは髪質・輪郭・くせの出方によって調整しています。
くせ毛の髪型オーダー方法と注意点
では最後にくせ毛の髪型をオーダーする際の注意点をまとめていきます。
くせ毛は梳きすぎNGなの?
くせ毛の場合重さを残しておくことでお手入れが楽になる場合があります。
まったく梳くなとは言いませんが全体を少し重めに整えてもらうことでお手入れも楽になりますよ。
くせ毛でボブはNGですか?
ボブはふくらみを作るための段(グラデーション)をつける髪型です。
くせ毛で膨らむのが嫌な場合はボブはできるだけ避けた方が無難です。
一方でレイヤーという段はボリュームを無くす(削る)段です。
しかし髪の毛に動きやすくなるためくせ毛が逆に酷くなる場合もあります。
このようにくせ毛のカットはケースバイケースで判断しながらカットします。
最初にご説明したとおりくせ毛が落ち着く段の長さがボブであればあえてグラーデーションをつける場合もあります。
この辺は専門的なので美容師に相談すると良いでしょう。
くせ毛にワンレンはなし?
先ほども紹介したワンレングスですが頭頂部の髪の毛がすべてアウトライン一線に集まるので横広がりになりがちです。
くせ毛で広がるような場合はワンレンは避けましょう。
段をつけた方が整いやすいです。
ただし
- 髪の毛を長めにして結びたい
- ワンレンにして内側を梳いて軽くしたい
という場合は例外です。
くせ毛にパーマは?
くせ毛の度合いによりますがくせ毛にパーマをかけると「くせとパーマが混じる」ことで余計お手入れが不自由になることもあります。
かなり強めにかけるか出来るならパーマをさけてカットで整えることをおすすめします。
つやが出ないんだけど・・・
髪の毛がつやつやに見えるのはキューティクルが光を反射させるためです。
くせ毛は髪の毛がねじれているために光を反射しにくいためパサついたり艶がないようにみえがちです。
ドライヤーのかけかたを工夫してできるだけ艶を出すよう整えることがおすすめです。
くせ毛でお悩みなら
当店ではあなたのお悩みに寄り添いながらあなたにとってしっくりくる髪型を相談して作り上げたいと思っています。
もしくせ毛でお悩みでしたら相談しながら理想的な髪型を一緒に探しましょう。
