こんにちは仙台で小さな1人美容室を経営している阿部です。
女性が薄毛になる主たる原因は3つ。
- FAGA(女性男性型脱毛症)
- 出産後の抜け毛
- 圧力による抜け毛
です。
3はいつも同じ分け目だったり、強く引っ張って結んでいたことで薄毛になること。
圧力をかけて髪をまとめる習慣がある場合は今すぐ改善しましょう。
薄毛に悩む女性の実に5割近くは1が原因だといわれています。
1と2は「ホルモンバランス」が密接に関係していますのでこの2つについて解説します。
原因をしっかり解説し「どんな対策が有効なのか」具体的にまとめました。
目次 興味のある見出しをクリック♪
女性なのに頭頂部や前髪が薄いの・・・原因&対策
頭頂部が薄くなる原因の5割はFAGA
女性男性型脱毛症。
女性版の男性型脱毛症です。
男性は生え際がM字に後退したりすることも多いですが女性はそれよりも「毛が細くなり生え際から頭頂部の髪の毛がまばらで密度が低くなる」ことが多いです。
仕組みは同じなので男性型脱毛症について解説しましょう。
男性型脱毛症とは?
男性ホルモン(テストステロン=黒丸)と毛包内にある5αリラクターゼ酵素(=灰丸)が毛乳頭で出会うと「ジヒドロテストステロン(DHT)=赤星」という物質(男性ホルモン様物質)が生成されます。
DHTは毛乳頭にある男性ホルモン受容体(レセプター)と結合しやすい物質です。
レセプターというのは鍵穴みたいなもの。
この作用によってTGB-β1というマイナスに働く成長因子が産出されて毛母細胞のレセプターに作用すると「毛の成長期を短縮しなさい」という指令が出されます。
それによって髪の毛が満足に成長できなくなり、毛が細く軟らかくなり、短くしか成長できなくなります。
ではヘアサイクルとは何か?
薄毛対策をする上で重要なので解説しましょう。
ヘアサイクルの乱れが薄毛に直結する
ではヘアサイクルを解説しましょう。
FAGAもこのように成長期が極端に短くなり退行期に移ってしまう状態。
- 成長期(2~6年)
- 退行期(1~2週間)
- 休止期(3~4ヶ月)
というサイクルがあります。
女性の場合成長期は一般的に4~6年です。
4年から6年は抜けずに伸びるということです。
一ヶ月で1cm髪の毛は伸びるのが通常なので4年で約48cm伸びる計算になります。
しかしFAGAになると成長期が4年どころから短いと数ヶ月で退行期に移ってしまい抜けてしまいます。
髪の毛が太く育たなくなることでボリュームもなくなり地肌が見えたりするようになります。
今生えている髪の毛の成長が止まると退行期と呼ばれる期間になります。
毛が抜け落ちるまでの準備期間で「毛包と呼ばれる部分が浅く」なります。これは1~2週間続くとされます。
その後髪の毛は休止期(3~4ヶ月)を経て自然に抜け落ちます。
抜け落ちても浅くなった毛包の下に新たな毛母(髪の毛のもと)が生まれ毛包が伸長して髪の毛が新たに生まれ同じ毛穴から成長します。
産後抜け毛は女性ホルモンと関係が大きい
産後に抜け毛が増えるのは女性ホルモンと密接な関係があります。
先ほど述べたようにヘアサイクルは
- 成長期
- 退行期
- 休止期
に分類されました。
妊娠中
妊娠中、卵胞ホルモンの影響で皮膚がみずみずしくなったり、成長期毛の寿命を延ばしたりします。
出産真近になると女性ホルモンの分泌が増えるので抜け毛が減ってきます。
先に見たように、ヘアサイクルは成長期から退行期、そして休止期に至りますが、成長期が伸びることで抜け毛が減ります。
出産後
出産後は、女性本来のホルモン状態に戻ります。
すると通常より伸びていた成長期が元に戻るため髪の毛がいっきに休止期に入り脱毛します。
この脱毛期間は一般に分娩後「2~5ヵ月頃」から始まって「2~6ヶ月持続」します。
40を過ぎてから抜け毛が増える理由
40歳前後から女性ホルモンの分泌が徐々に減ることにより相対的に男性ホルモンとのバランスが崩れます。
女性にも少量の男性ホルモンがもともとありますが「女性ホルモン」が減少することで男性ホルモンが相対的に優位になります。
女性ホルモンは産後抜け毛でお話した通り「髪の成長期を伸ばす作用」があります。
女性ホルモン減少に伴いFAGAが発症しやすい状態になります。
つまり女性の薄毛を止めるのに重要なのはは以下の通りです。
- 髪の毛が強く育つ食生活に気をつけること
- 頭皮環境の乱れに注意すること
- 5αリラクターゼが産まれにくい生活習慣でDHT生成を減らすこと
- ホルモンバランスが乱れない生活習慣を心がけること
これらを通して髪の毛の成長期を正常サイクルに戻してあげるサポートを行えばよいのです。
女性の薄毛対策
食生活を見直す
5αリラクターゼを抑制するには「亜鉛」「イソフラボン」が良いといわれています。
亜鉛は納豆や牛肉などで手軽に取れるのでバランスの取れ食事を心がけましょう。
イソフラボンは「植物性エストロゲン」と言われ「女性ホルモンに近い働き」をすると言われています。
抜け毛に悩む女性におすすめできる成分です。

その他ビタミン、ミネラルなども髪の毛には必須な栄養素。
食生活をしっかり見直しましょう。
頭皮環境を整える
抜け毛の正常とされる本数は、一日80本から100本。それより多い場合、頭皮環境が乱れているサイン。薄毛対策と言うと発毛に目がいきがちですが、もっとも重要なのは抜け毛を減らすことです。
抜け毛が減らない状態で育毛剤を一生懸命使っても穴の開いたバケツに水を汲むようなものです。
そこで頭皮環境を整えましょう。
頭皮環境の乱れとは
- 皮脂が多すぎる状態
- 潤いが足りない状態
です。
育毛シャンプーは?
市販の育毛シャンプーなどもありますがシャンプーはあくまで「頭皮との相性」が大切です。
例えば、脱脂力が強いシャンプーは、頭皮の脂をしっかりと落とす効果があります。
ただし脱脂力が強すぎると頭皮への刺激が強くかえって頭皮環境を乱す場合があります。
シャンプーによって取り除かれた頭皮の脂(皮脂)は再度分泌されるのでそれは正常なのですが刺激が強いシャンプーを使っていると皮脂が過剰に分泌されることも。
これが頭皮環境の乱れにつながります。
- 洗った直後に頭皮が痒くなる
- すぐ頭皮がべたつく
- 抜け毛が止まらない
- フケが止まらない
こんな場合は、シャンプーを変えることも検討しましょう。
ストレスを解消し睡眠をしっかりとる
ストレスによってエストロゲンに乱れが生じると薄毛を進行させかねません。
また睡眠不足もホルモンバランスの分泌を低下させるのでしっかりと睡眠をとりましょう。
育毛剤を利用する
最近新しい技術で「幹細胞培養上清液」から分泌される成長因子を用いた育毛剤が発売され始めました。
グロースファクター(=成長因子)とは先ほど説明した成長因子です。
髪の毛を強く成長させてくれる成長因子「KGF」という成分を毛母細胞に与えることで細胞活性化を促します。
KGFは毛母細胞に「髪の毛を伸ばしなさい」「成長期を伸ばしなさい」という命令を伝えるので薄毛に悩む女性に最適な製品です。
これまでの育毛剤とはメカニズムが全く異なるため画期的です。
詳細はこちらの記事にまとめてあります。
頭皮のマッサージを行う
地肌は他の組織と違い自ら運動することができない皮膚です。
血流量が増えれば毛乳頭細胞へたっぷりと栄養を与えることが可能になり髪の発育を手助けします。
特に地肌が凝り固まっている女性は意識して頭皮をマッサージすることで地肌の血流量を増やしましょう。
育毛剤使用後に行うとより効果的です。
マッサージのポイントは
- 側頭部から頭頂部へ
- 地肌をこすらないこと
です。
側頭部から頭頂部へのマッサージ
- 左右の耳の上に掌を押し当てるようにおきます。(指先は天井)
- 斜め上方に向かって側頭部から頭頂部へ血流を促すように円を描いてマッサージ
地肌をこすらずマッサージ
頭頂部の気になる部分をマッサージするのも効果的ですが、その際産毛をこすらないよう注意してください。
産毛は非常に抜けやすいため、指先を地肌にしっかりと固定し、頭皮全体を動かすようにマッサージすることが大切です。
髪型を工夫する
最後の対策は髪型です。
実は髪型によって極端に薄毛に見える場合もあります。
特に頭頂部の髪の毛が薄い状態でワンレングスやロングヘアーの場合などは目立ってしまいます。
髪型についてはこちらに詳細をまとめています。
大事な人に知られたらと思うと気が気じゃないの・・・。
男性で薄毛ならなんとなく分かるけど、女性なのに頭頂部がこんなに薄毛になるなんて原因は何なんだろう?治せるの?原因と対策を知りたいな。