こんにちは、美容師ブロガー阿部です。
こんな疑問にお答えします。
段ってそもそも何?そんなあなたにはこちらの記事もおすすめです。
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【髪の毛の段をなくす方法】メリット&デメリットも解説
髪の毛の段をなくすとどんな髪型になるの?
髪の毛に段が無い状態を「ワンレングス(ワンレン)」といいます。
以ワンレングスとは頭頂部の髪の毛が襟足の髪の毛のアウトラインまで届いている状態を言います。
より分かりやすいようウィッグ(お人形)でもカットしました。
指でつまんでいる髪の毛がアウトラインまで届いていますよね。
このように上の髪の毛が下のアウトラインまで届く髪型を「ワンレン=ワンレングス」と呼びます。
髪の毛に段がない状態です。
段をなくす方法
髪の毛から段をなくしたい場合は男性でも女性でも「頭頂部の髪の毛を切らずに襟足の髪の毛だけ切ること」です。
以下の図をご覧下さい。
後ろから頭を見ていると思ってください(笑)
襟足の髪の毛が一番生え際から遠い位置にあります。
一方でつむじの髪の毛は生え際ギリギリにしか届いていません。
つまりこの状態で段を無くすには「赤い線」でカットすれば段がなくなります。
つまりワンレングスカットになります。
段を無くせるかどうかの判断基準
一番簡単なのはつむじの髪の毛がどのくらいの長さまであるか把握することです。
まずは図1からご覧下さい。
仮に頭頂部の髪の毛が襟足の髪の毛に届いていれば襟足の長さにそろえたワンレングスボブにカットすることが可能です。
次は図2です。
こちらの場合襟足がとても長いのですが頭頂部の髪の毛が短いため【ここまで伸びるとワンレン可能】という位置まで髪の毛を伸ばさないと段をなくすことが出来ません。
では段をどのように無くすか、オーダー方法を含めて解説しますね。
段をなくすための方法その1
図2のように頭頂部の髪の毛が襟足の長さに到達するまでひたすら伸ばします。
一般的に髪の毛は1ヶ月に1cm(早い人で1.5cmくらい)伸びます。
例えばあと10cmくらい足りない場合10ヶ月くらい伸ばすことが必要です。
段をなくするための方法その2
図2のように頭頂部の髪の毛があまりに短い場合伸びて段がなくなるまでお手入れに困ることもありえます。
そんな時は「頭頂部の髪の毛はカットせず」襟足だけつめていきましょう。
図のように「襟足部分(緑線より下部分)」だけ段を無くしてボブにスタイルチェンジすることも長さによっては可能です。
【ショートヘアの女性】や【メンズ】におすすめ!おしゃれに段をなくす方法
髪の毛から段をなくすのは先ほどご説明したように
- 頭頂部の髪の毛をひたすら伸ばす
コレ以外に方法はありません。
例えば帽子を常にかぶっていて違和感の無い冬の期間からひたすら伸ばす人も多いです。
またスタイルチェンジを楽しみながら伸ばすことも可能です。
例えば今あなたが以下のようなベーシックなショートレイヤーだとしましょう。(こちらの状態よりスッキリ段が入っていても大丈夫です)
段をなくすためには「頭頂部の髪の毛をカットしなければいい」のでサイド(耳周り)や襟足にある程度長さがあるならスタイルチェンジして伸ばすことが可能です。
例えば以下の写真のようなマッシュラインのショート。
この髪型の特徴は
- 前髪が長くてもみ上げが短いこと
- 襟足の長さが短いこと(長いと成り立たない)
- 頭頂部の髪の毛は基本長め(スタイルによっては短くてもOK)
- 耳周り、顔周りに丸みが出る(頭頂部より横方向にボリュームが出る)
横から見るとこのような感じです。この写真をみると分かりますが、耳は出ているのですが、全体的に軽すぎず、重さ、丸みが残っているのがお分かり頂けると思います。
このように耳を出しても違和感が無いスタイルです。
例えばメンズであれば
- ショートカット⇒マッシュショート⇒マッシュルームカット
とスタイルチェンジしていくことで頭頂部の髪の長さを維持しながら伸ばしていくことが可能です。
髪の毛から段をなくすことのメリット&デメリット
メリット
髪の毛から軽さが消えるため一般的に「落ち着きやすい」髪型になります。
「段を入れる」と髪の毛には「軽さ」「動き」が生まれます。
髪質によっては「はね」てお手入れしにくくなる場合も。
「段をなくす」ことで扱いやすくなるのはこのためです。
※ただしクセの出方によってはワンレンよりもボブスタイルの方が髪のくせが落ち着く場合もあるのでケースバイケースです。
デメリット
段をなくすことのデメリットもあります。
まず髪の量が厚くなることで軽さがでにくくなることです。
毛量によっては梳きバサミで質感・量感を調整する必要があります。
またドライヤーで髪が乾くまでの時間が伸びたりするデメリットも。
また年齢によっては老けて見えることがあるので注意が必要です。
このお人形を見て分かるようにワンレンはボリュームの位置が下にきます。
頭頂部の髪の毛が一番下まで届くためです。
10代や20代はあまり気になりませんが、お肌のたるみなどが気になってくる世代がワンレンにすると年齢よりも老けてみえることがあります。
老けて見える以外に顔型によっては似合わない人もいます。
例えば丸顔さんです。
丸顔の場合横方向にボリュームを出すと余計丸さを目立たせてしまいますのでワンレンは注意が必要です。
丸顔さんは「縦」に長く見せるのが似合わせのコツですので、丸顔さんでワンレンにしたい時は
- 前からの印象を少し縦長に操作するようオーダー
するのがおすすめです。
例えば
- 顔周りにだけシャギーをつける
- 前髪を斜めに流す
などがおすすめです。
一方面長さんは顔が長く見えるのを嫌います。そのため「高さ」が出るヘアスタイルは似合わせにくいです。
ワンレンは横方向にボリュームを出すことが可能ですから「ワンレングス」は似合いやすい髪型ですよ。
髪の長さは「アゴ」から「肩上」の範囲内で設定すると良いですよ。肩下にすると目線が縦に行きやすいから面長さんを強調してしまいます。
段がなくなったらどんな髪型にしますか?
バリエーションを知っておこう
段がないワンレングスカットにも実はバリエーションがあります。
- 前下がり
- 前上がり
- 水平
と3つに分けられます。
最初の写真(後方からの写真)はやや真ん中から左右へ前下がりにカットしています。
後方から耳辺りまでは前方に向かって下がっているカットラインを前下がりと言います。
2枚目は前方から耳辺りまでは後ろに向かって下がっていますね。
このようなカットラインを前上がりと言います。
このように前上がり、前下がりをミックスしたりするバリエーションもあります。
耳周りの髪の毛が短い場合前上がりのワンレンを目指して段をなくしていくのが一番早いです。
マッシュルームは前上がりボブの一種です。
髪の毛は基本的に短い方から長い方へ流れます。
先のワンレンも同じで
- 後ろ下がりにすると後ろへ流れやすくなる
- 前下がりにすると前方へ流れやすくなる
- 前からの毛流れと後ろからの毛流れがぶつかる点を肩辺りに持ってくるとハネにくくなる
などの特性もあります。
まとまりやすい「内切り」とはねやすい「外切り」
最近は、段をなくして外ハネにしたい女性も多いですよね。
今まで紹介した写真は全て「内切り」というカット技法を使っています。
表面より内側がほんの少し短くなるように切ることを言います。
そのためにはカットする際に目線を下げて、指を内側にずらすように切らなければいけません。
まとまりが良いのが特徴です。
一方「外切り」とは指を外側にずらして切ることで表面側が少しだけ短くなります。そうすることで毛先が暴れて、ハネやすくなります。
お手入れを考えたら内切りで手入れしやすい方がいいよなぁとは思いますが、若い20代の方などは外はねにしたいんですと伝えることで少し工夫してくれるかも知れません。