こんにちわ美容師ブロガー阿部です。
先日お客様から
- シャンプーってこんなに気持ちいいものなんですね。私も訪問介護で不自由な方にシャンプーしてるんですけど、気持ちいいって思ってくれてるのかな・・・。
なんて声を聞きました。
シャンプーをしている職業は美容師だけではないんですね。
ハッとしました。
そして熱心に気持ちいいのは何故なんだろう?と研究しているようでしたので色々と秘密を伝授しました。
気持ちいいシャンプーを介護している相手にして差し上げたいって気持ちに心打たれたんです。
そこで今回はお家で美容院のシャンプーを再現したいあなたはもちろん
- 看護士さん
- 介護士さん
- お家で介護にがんばるあなた
のために気持ちいいシャンプーの秘密を教えちゃいます。
この記事を参考に気持ちいシャンプー技術を習得してください!
【なぜ?】美容院のシャンプーが気持ちいい理由【コツを伝授】
力加減
美容院でシャンプーが気持ちいい!と思ってもらうためには力加減が重要です。
美容院で
- 力加減いかがですか?
と聞かれてあなたはもう少し強く・弱くと言えますか?
だいたいの日本人は遠慮がちで大丈夫ですと応える人が多いでしょう。
だからこそ最適な力加減を推測することが重要です。
その目安は?
読者の皆さんは自分の頭皮しか触った事が無いからわからないと思いますが
- とても頭皮が固い人
- 柔らかい人
と実は様々なのです。
この頭皮の固さに応じて力加減を調整するのが気持ちいいコツです。
経験をつんでくると、このくらいの頭皮の固さなら、このくらいの力加減でシャンプーすれば良いという事が分かってきます。
自分が心地いい力加減は自身で分かりますが人にしてあげる場合は難しいですよね。
もし人にシャンプーをしてあげる時は以下を目安にして下さい。
高齢者をシャンプーする場合
高齢者は特に痛みに敏感な傾向が強いです。
そのため力加減は弱めにスタートしましょう。
力加減を弱めにする代わりに手のふりをやや大きめにすると心地よいです。
力を弱めるには指の角度が重要です。指の腹で以下のように洗いましょう。
男性と女性
男性と女性では男性の方が強い力加減を求めがちです。男性にシャンプーする場合は力加減をやや強めに設定しましょう。
もっと強くしてと言われて困る場合は以下のように指に角度をつけると指先に力が伝わりやすいです。
この際爪は頭皮に当たらないように注意しましょう。爪が頭皮にあたり傷がつくと炎症などの原因になるためです。
網羅性
シャンプーが気持ちよかったと思えるときは痒みが残っていない場合です。
スッキリしたと思えたときです。
そのためには頭皮全体を満遍なくあらう網羅性が重要です。
まず頭全体を網羅するために写真のようにギザギザに指を動かします。(本来はこのギザギザをもっと細かくしますよ)
指の腹で洗います。頭皮の固さに合わせて力加減を変えるのは前述の通りです。
もしあなたが誰かをシャンプーする場合は「際」を丹念に洗いましょう。
例えば耳の上・耳の後ろ・生え際・襟足などです。
リズム感
美容院のシャンプーが気持ちいい・心地いいと感じるのは
- 一定のリズム
を維持しているからです。
上手なシャンプーほどリズムが一定です。
例えばシャンプー中に手が止まったり、早まったり遅くなったりすると眠りにいざなうことはできません。
私もアシスタントの頃は動きがカタカタしたものです(笑)
水圧&水の音
水圧が弱いと気持ちいいでしょうか?
きっとスッキリしないですよね。
美容院のシャンプー台の水圧はかなり強めに設定されています。
家庭用のシャワーとは体感が異なります。
また洗うリズムとも関係しますが、お客様が気持ちいい・心地よいと感じるのは洗っている時だけではありません。
シャンプーを流している時間も大切です。
この時心地よいと感じてもらうのに重要なことはシャワーの一定のリズム音です。
私の場合お湯を手のひらにためながら
- 「シャッ!シャッ!シャー」「シャッ!シャッ!シャー」
というような同じリズムで水の音を出すようにしています。
洗う時もリズムは重要で手が途中で止まらない&手がお客様の頭から出来るだけ離れないように配慮したり、お湯を頭から極力離さないことにも気を使います。
泡立ち
シャンプーの泡立ちが不十分だと髪の毛同士の摩擦が増えて髪の毛が傷みますし、気持ちよさも半減してしまいますよね。
泡立てのコツは
- 事前に頭皮をしっかりとお湯で濡らしておく(2分から3分は流す)
- しっかり頭皮・髪の毛を濡らしたらシャンプーを手のひらに取り少量のお湯で手のひらで混ぜ合わせる
- 頭皮目がけてつける
- 指を組むようにして空気も入れ込み泡立てる
ことです。
シャンプーの香り
これまでシャンプーが気持ちいい理由をあげてきました。
- 力加減
- 網羅性
- 一定のリズム
- 水の音
など、シャンプーが気持ちいいのはこれらのあわせ技です。
そしてここに花を添えるのが香りです。
触覚・嗅覚・聴覚これらに総合的に訴えかけることで気持ちいいシャンプーになります。
シャンプーの選び方・シャンプーの仕方についてはより詳しくこちらにまとめてあります。
気持ちいいシャンプーにはお客様の協力が不可欠だった!
さてここまで美容院のシャンプーが気持ちいい理由をまとめました。
しかしこれだけでは完成されません。
最後はお客様のリラックス度です。
シャンプーはシャンプーされるお客様と美容師の共同作業だからです。
シャンプー台には
- 寝るタイプのサイドシャンプー
- 頭だけのっけるバックシャンプー
がありますが、寝るタイプのシャンプー台でのお願い!
美容室で寝てシャンプーされる時気を使って頭あげてますか?
自力であげてくださる人が非常に多いんです。
中にはとても機敏にあげてくださる人も!「オッ」となる時あります 笑
きっとすごくいい人なんだろうなぁと思います。
ですが頭をお客様ご自身で上げられると逆にやりづらいのです。
知ってましたか?
というのも襟足をあらう時はシャワーヘッド(シャワーの先端)を持つ手を頭皮にペタッと密着させて襟足を「スースー」と流します。
襟足とシャワーヘッドを抑える手との間に隙間があると襟足に水が流れて背中がビショーっとなってしまいます。
自力で頭をおこされるとシャワーヘッドを持つ手を頭皮にピタッと密着するのが難しいのです。
さらに水は高い方から低い方へ流れますから、あまり頭を上げすぎて角度がつきすぎると、襟足に水が流れやすくなります。
どうぞ気持ちいいシャンプーを満喫するために力を抜いていて下さいね。
もし介護などの場面で洗ってあげる場合はシャンプーされる側の姿勢が辛くないか、そういうところにも気を配るともしかして気持ちいいシャンプーにつながるかも知れません。
参考になれば幸いです。